* * * * * 


レストランでの食事も終わり、もう一度海に戻ってきた。
いつの間にか薄暗くなり、空から降る小さな光がぽつりぽつりと見え始める。


電気が周りにほとんどないからなのか、家で見るよりもその数は多く、小さな粒のようなものでさえはっきりと見える。


その中で一際明るく光るのは…


「ベテルギウス…ってあれ?」

「あ、良く分かったね。そうだよ。」

「ふーん…。」


ショウが砂の上に腰を下ろす。
ショウは夢の方を振り返り、小さく手招きをする。


「なに…?」

「おいで。」

「おいでじゃなくて来てくださいでしょ?」

「そう言って来てくれるなら言い換えるよ。『来てください。』」

「うわー…超棒読み。」


そんなやりとりについ笑いが込み上げて、夢はショウの横に座った。
横顔が少し切なく見えるのは、錯覚じゃない気がする。


「ねぇ、夢。」

「なに?」

「これが誕生日プレゼントだって言ったら、夢は怒るかな?」

「え…?」


頭がフリーズする。
…なんて言った、今?