「待て。」


誰かがそういった。






まるで犬に言うような台詞。




そして私は素直に止まってしまった。




先生かも。





脳裏に『ヤバイ』という言葉がよぎった。



先生だったらめんどくさい。




ちょっと時間ロスしちゃう。



私は顔をあげた。



顔を見て驚いた。







「・・・松崎くん」