「だってぇ・・・・
悔しいじゃっ・・・ん
奈美、皆が嫌がる長距離をさっ、
毎日毎日、練習してるの見てたからっ・・・
もう・・・悔しいよぉっ・・・
走れないの1番悔しいよぉ」
私の予想からして、きっと奈美は招集おくれだと思う。
きっと奈美は真面目でしっかり者だから自分がまさか招集おくれするなんて思わないと思うのに、おくれたっていうのは、
奈美にとってはすごい屈辱だと思う。
それに、招集おくれのせいで走れないののは悔しいし、悲しいし、辛いし・・・。
そりゃ皆泣くよ・・・。
「望〜いっぱい泣いていい?」
奈美が聞く。
私は大きくうなずく。
「いいよ・・・
思う存分泣こう・・・
そしたら次の大会は、絶対入賞してよっ・・・」
私はそう言って二人で泣いた。
涙がなくなるまで。


