やっとたどり着いたそこは、暗く静まっていた。 俺の足は止まることを知らず、病院の中でも走ってしまった。 歩いてる暇なんか、これっぽっちもない。 「美月……美月 優蘭は!?」 息が上がって、うまく声がでない。 看護婦に大声で、そう尋ねると、病室を教えてくれた。 静かにお願いします、と言っていたような気もするけど、俺には関係ない。 また走り出す。