「おい、美月?」 「………はい」 やっと美月がきたと思ったら、美月は痛々しい格好をしていた。 腕には包帯、髪はボサボサ傷んでて、俯いた瞳はうつろだった。 担任が心配して、美月に話し掛けるが、美月は大丈夫、と言って何も話さなかった。 "俺、幻滅した" "インキャじゃん" "でも、顔はやっぱ可愛いよな" 影でそんなことを、コソコソ言ってるやつが何人もいた。