「来くん来くんって、ずっと後ろついてってたんだっけ」 懐かしい…と遠い目をしながら。 それは美月がたまに見せる、あの悲しげな目に似ていた。 ……美月は覚えてたのか? 俺と高校で会ったとき、ずっと気づいてたのか? 「来くん!ゆらね、来くん大好きっ!」 可愛い笑顔を見せながら、そういう美月に、ドキッとしてしまう。