そんなことをしている間に宿泊する旅館に到着。 バスから出ると、ある物に目が留まった。 「海――――…」 どこからか、呟くような声が聞こえる。 俺達の住んでいる所では見れないような、エメラルドグリーンの透き通った海。 砂浜は白く、どこか純粋に見える。 「蒼、海…綺麗だね」 「うん」 本当に…綺麗だ。 日が沈み始めたそれは、エメラルドグリーンからオレンジ色に変わりかけている。