君へ願うこと



市ノ瀬陸。



頭も良くて、真面目で、それなりにかっこよくて。



だけど、何を考えてるのか分からない、


ミステリアスな人として今まで認識してたあたし。




正直、今まで話した事なんて一度もないし。



接点なんか一つもない。



それにあたしは美人じゃないし


特に魅力のある所なんて一つもない。


だから好きになってもらう理由なんてどこにもない


それに――――



「いい加減にしてよ、市ノ瀬君。何度も言ってるけれども
あたしは好きな人がいるの!!」