君へ願うこと


「おはよう、如月さん」


ノートから顔を上げてまっすぐあたしを見つめる市ノ瀬君は
やっぱり昨日の男の子に何処かしら似ている。


「お、おはよう..」


えーっと、ここから先、何て話をしようか



迷ってると



「何?どうかしたの?」



不思議そうにあたしを見る。


「えっと..あ、市ノ瀬君って中学校どこ出身?」


「何、いきなり」


「えっと、ちょっと気になって。そういえばどこだっけかなって」


「俺は南中学だけど?」


「そ、そっか、ならいいの。ごめん、ありがとう」