いつもよりも大きな 市ノ瀬君の声。 「あれ?違ったんだ」 まるでからかうように言う市ノ瀬君に 最初は本当にムカついた。 でも今は違う。 もっともっと冗談を言い合っていたい。 牡丹ちゃんの言葉も 卒業アルバムに載っていた男の子の事も 全部忘れて。 「市ノ瀬君はどこに連れて行ってくれるの?」 「そうだな、最初は映画でも見ようか」