「……ッ…ヒック」 あたしは泣きながら部屋に入る。 あれからなんとか足を立たせて、無理矢理電車に乗った。 「はぁー…」 あたしは嗚咽を抑えながらソファに横になった。 その時。 ――〜〜♪〜♪♪〜 鞄に入ったケータイが鳴り出した。 この着信音は…電話かな。 あたしはゆっくり体を起こし、ケータイを開く。 ――優人さん。 あたしは出るのを躊躇った。 あたし…普通に出来る? いや…今よそよそしくしたら…なおさら疑われちゃうよ。 あたしは一呼吸置くと、通話ボタンを押した。