「……っ…」 「そんなのあったら…もうセックスできないな?」 ―――!! あたしはその言葉にプツン、と何かが切れる気がした。 ――パンッ! 乾いた音が響く。 あたしは思い切り斗真の頬を殴った。 「最低!もう絶対にここに来ないで!!大っ嫌い!!」 あたしは大声でそう言うと、バーに戻った。 「乃愛?どうした……」 「すみません杣沢さん、今日早く上がらせてもらっていいですか…?」 あたしは俯いたまま呟く。 杣沢さんには悪いけど…今日はこんな状態で仕事できない……。