「あ、乃愛ちゃん。今からもう1人来るんだけど…大丈夫かな?」
西野さんがばつの悪そうな顔で言ってきた。
「はい、大丈夫ですよ」
「そうか、ありがとう。確か俺より年下だから、乃愛ちゃんも話しやすいと思うよ。それに…会社一のいい男と呼ばれてるくらいの男前だからならー」
「会社一…ですか?」
「あぁ。アイツはいい男だよ」
いい男か…。
あたしも早く彼氏欲しいなぁ。
半年前に彼氏と別れてから…全然恋してない。
あたしも22だし、彼氏の1人くらい欲しかった。
――カランカラン
すると再びバーのドアが開いた。

