「――いらっしゃいませ」




あたしはいつも通り、お仕事をしていた。




今日はあたしと杣沢さんだ。




昨日、宇野くんからメールが来たんだ。




『大丈夫でしたか?』って。
その一言だけだけどね(笑)。




宇野くんの優しさに凄く感謝してる。




宇野くんのおかげで優人さんにも上田さんのこと言えた。




ちゃんと素直になれた。




――カランカラン




バーの扉が開く。




あたしは自然とそちらに目線を向ける。




いらっしゃったお客様を見ると……高校くらいかな?




ちょっとメイクの濃い女の子がいた。




女の子は気だるそうにカウンター席に座ると、頬杖をついた。