あたしは弱い力でキュッとシャツを掴んだまま。
優人さんはそんなあたしを見ると、クスッと笑ってシャツを握るあたしの手を優しく包み込んだ。
優しくて、大きくて、温かい手。
「可愛いなぁ、乃愛は…」
そう言うと、優人さんはあたしのおでこにキスをした。
「……ごめ…ん…ね…」
あたしはか細い声で言った。
「謝ることないよ。乃愛が俺を必要としてくれてるってだけで凄く嬉しい」
優人さんはあたしの髪を撫でながら囁いた。
「あり、がと……」
「ん。」
優人さんは頷くと、再び立ち上がった。
「ちょっと待っててな。シート持ってくるから」
優人さんはあたしが寂しくならないようにジャケットを置いていった。
ジャケットから香る優人さんの匂い。
ドキドキする…。

