あの日から…あたしの頭の中は長谷川さんのことでいっぱいだ。 どこにいても何をしてる時も、長谷川さんのことが頭から離れない。 最近忙しいのか、西野さんもあんまりバーに顔を出さなくなっていた。 西野さんが来れば…長谷川さんのことも聞けるのに。 あたしは密かにそんな期待をしていた。 ――夜。 「よっし…これで完了っと」 あたしはフルーツの下準備やお酒の確認をした。 ――カランカラン するとバーの扉が開いた。