古い本の匂いと
静かな空間


まるでここだけが
別世界に来たみたいに


【図書室】


「まぁーだー?春」


親友の愛里が苛々と
しているが、無視。


「お願いします」


貸し出しのカウンターに
カードを渡す。


「はいはい」


少しダルそうに、
いつもの。