致死量カカオ


「そんなの今更だから大丈夫だよ」


うわーマジでひどい。信じられない。


「大丈夫だよ豊海、変わってないから」


……千恵子!?どういう意味!?ねえそれどういう意味!?元々不細工だから安心してってこと?


「あーもういいや、とりあえず六限だよね……」


ゆっくりとベッドから腰を下ろして六限目に出ないと。制服だって着替えたいし。


「もう放課後だけど?」

「マジで!?」


え?私二時間も寝てたの?え?なにそれ。ってことはこの二日間で私本当に授業出てなくない?

まだ二日間だけど、なにこれ私の勉強している姿ほとんど見せることできてないじゃん!


「とりあえず教室戻って制服着替えて帰るぞ」

「はあい……」


このままだと本当に進級できるのだろうか。頭だってよくなくて毎回赤点ぎりぎりなのにこれで出席日数まで足らなかったら終わりだ……。


まあ授業を受けなくてすんでいるっていうことには喜びを感じざる得ないんですけど。


「んじゃ校門で待ってるからさっさとしろよー」


放置か。

教室に向かう私を置いて二人は仲良く校門に向かった。


いや、まあ待っていてくれるんだから良いかもしれないけど……恋人同士なら二人で私みたいなお邪魔虫のいない間にしたいこともそりゃあたくさんあるでしょうけど。


……あー顔が痛い……。