致死量カカオ


まあ、好きは好きだったんですけど。

高城のことを好きでありながらも告白した二人のこともそれなりに体調不良を訴えるくらいには好きでした。

ほれっぽさには定評がありますからね!

ほれっぽいのに恋愛ができないなんてちょっと神様私に試練与えすぎだと思うんだよね。


ほれっぽいだけじゃなく、多少の恋愛がないと華やかに過ごせないこの恋愛依存体質も憎らしい。


「そのくせ嫉妬は一人前ってね」


ああ、ため息も重たい。

高城と一緒にいたあの元彼女の姿を見かけて、驚くほどに沈む気持ち。


この気持ちがあるからこそ、多分今私は生きているんだとは思うんだけど……。なにこのよくわかんない感じ!


付き合っている(かも)っていうこの状況がどんどんどんどん、私を貪欲にさせる。


こんなこと一昨日までの私なら「ですよねーだってかっこいいもんねー」で済ましていられたのに。


付き合ったところで今までの彼女のように数ヶ月、も耐えられないけど短かったら数週間のお付き合いだろう。


そんなことわかってる。


どんなにかわいい女の子と付き合っても長続きしなかったんだから私が長続きするはずもない。


だけど心のどこかで「付き合いたい」そしてできたら「長く一緒にいたい」「手をつなぎたい」「私にめろめろになって欲しい」「抱きしめられたい」「特別扱いされたい」「ああもうキスもセックスもさせてください」なんて図々しい思いがわき上がるんだから。