「ぶはっ」
あっけにとられて静かな空間に、昭平の吹き出した声が響いてちらっと視線を動かした。
口元に手を当てて、楽しそうに笑う昭平を少しだけ睨むと、昭平は嫌な感じで眼を細める。
かんじわりー。
「と、とりあえず豊海、行くよ?」
「あう……あう」
立っているのも不思議な程の豊海に千恵子が再度出て行くように促すと、ふらふらと千恵子の後に続いて豊海はドアに向かって歩き出した。
何かああいう動物みたいだ。
あいつもしかして知能すげえ低いんじゃねえの?っていうかもしかして原始人かも。
「あの子マジで死ぬんじゃね?」
宮木の言葉に思わず「だよな」と心の中で返すしかない。
宮木も沢田も裕子もあっけにとられたままだ。初めて見る珍獣に思考が追いつかない感じだろう。
「でも意外よねえ……」
裕子がちょっとドアから廊下に顔を出して、豊海達の背中を見つめながら口にした。
何が?
くるっと振り返って俺を見た裕子は少しだけ嬉しそうな顔をしてわざとらしく目を見開く。
「高城が」
「は?」
俺が何だよ。



