致死量カカオ


俺の顔を見ればびくびくして、目も合わさない癖に。話をしたかと思えば意味不明だし。相手が違うとこんなにも違うのか。


目を見て、安心した顔を向けて、言葉を交わすのか。


お前にとって俺は何なんだ。

さすがに「恥ずかしいから目を見れません」レベルじゃねえよ。

寧ろ生理的に嫌いだと思われているっていうほうがしっくりくるくらいじゃねえか。


「豊海、気持ち悪いし汚いからとりあえず、どっかいって?」


むっとして二人を眺めていれば、昭平は昭平で耳を疑うような言葉を口にした。


……汚いのは確かだけど。

それともやっぱりこの女そういう扱いが好きだってこと?


「豊海、職員室行って先生に水泳部のシャワー室借りに行こう」


千恵子は豊海の肩を抱いて、豊海をゆっくりと立ち上がらせた。


その間豊海は俺と目をあわそうともしない。俺の存在無視かお前。


「豊海」


何でこんなにもむかつくのか分からない。

多分こんな風に女に扱われることがなかったからか。しかも告白された女に。

そうそうあることでもないと思うけど。


何にせよ腹が立つ。

こんなに意味が分からない女だって初めてだ。