「あー昭平となら付き合えるのになあ」


だって好きじゃないし。これっぽっちも好きじゃないし。そういう人としか多分付き合えないんだろうなー。


なんか悲しくなってきた。


「お前が良くても俺が嫌だよ。お前みたいな変な体質の彼女とか。末代までの恥だ」

「ちょっとひどくない?それ」

「えーだってお前の体質も問題だけどお前そもそも妄想気持ち悪いし」


だからひどくねえかって言ってるんだよ。
余計ひどい事言ってどうする。


あーあ、と顔まで落ちそうなため息を地面に落とした。昭平と張り合ってもこのままひどいことを言われるのは目に見えてるし。


変な体質なんて自分でわかってるさ。

普通だったらなんでもいいから高城と付き合えるかも知れないこの状況に手放しで喜べるはずなのに。


嫌いになれたら楽だけど。
嫌いになるのも結構悲しい。

好きな物がなくなるのは悲しい。


好きでいたいのに、それすら許されないって前世の私は一体どれほどの罪を背負ったんだろう。


暑さが気分の悪さに追い打ちを掛けるように目の前がくらくらする。