もしも私が死んだら、高城は泣いてくれるかな。
泣いてても私には何も出来ないし、もし生きてたって高城が泣いてても私には何も出来ないね。

そしたら高城はどうするの?



「……で、なんでこういう発想になるわけ?」


目の前の高城は、心底意味が分からないという顔をして私を見下ろした。

若干怒っているように見えなくもないけど、何で怒ってるのか分からないし。


「これを付けていると、ほら、なんていうか、心持ち安心!みたいな」

「わかるかああ!」

ええええ!?
バシーンと言う音と共に私の手からとあるキャラクターのお面が飛んで行った。


「季節外れのお祭りで手に入れたのに!」

「いや、まずお前本当にちょっと小学校に行き直せ。それかしゃべるな考えるな何もするな」


ソレはちょっとひどすぎないですか?


「その前にこれを取れこれを!!!」

「やめてええええ!堪忍してくださいいいいい!いやああああ死ぬううう!」


高城はぴくぴくと引きつりながら行き成り私の顔をがっしりと掴んで剥がそうとする。

正確には、私の顔に着いているお面。
ちなみにこれは私の大好きな変身美少女系のお面。



数分間、取れ取らないの争いを繰り広げた後、ぜーぜーと息を切らし、二人して裏庭にへたり込んだ。