致死量カカオ


上から見下ろしながら告げると豊海は泣きそうな顔をする。

泣くのと死ぬのとどっちが早いんだろうなあなんて考える俺は最低なのかも知れない。


靴箱まで豊海を連れて行ってから、少し離れた場所にある理系コースの靴箱に向かった。


逃げねえだろうな、と思ったけど豊海の顔はもう意識がないみたいでそこまで頭回ることはなさそうだ。

靴箱から帰ってきたら死んでましたーのほうがリアルだ。


俺そう言う場合殺人者になるのかな。

彼女と手を繋ぎたかっただけなのに?


……彼女。


自分で改めて口にすると。実際には思っただけだけど。だけどやっぱりこれって好きなのかなーとは思う。


すっげえめんどくさいのに。

なのに、好きなのかなあ。俺変態だったんだなあ。


「何にやけてんだよー」


……今最も会いたくなかった奴らの声に、ちょっと楽しい気持ちが一気に地中深くまで沈んだ気分だ……。


「お前らまだいたのかよ」


ち、と舌打ち混じりに呟きながら声のする方に視線を向ければ宮木と沢田のペア。

学校でもほぼ一緒で、帰りも一緒だとかお前ら出来てるんじゃねえの?