そのまま豊海を見ているとなんだか無駄に傷つけたいような衝動が沸き上がってきそうになってそのまま背を向けた。
「……お前が怒ってるのって珍しいよなあ」
未だにお尻をさすりながら俺の後についてくる宮木が呟いて、沢田も「そういえばそうだなー」なんて返していた。
「そんなことねえよ」
「でもお前顔にあんまり表さないというか。怒ったら怒ることよりも面倒臭がって終わる感じじゃねえ?
あんな風に、しかも女の子にって」
どーでもいいよそんなこと。
それよりも……。
「お前、豊海と何話したんだよ」
「え?いや、体大丈夫?っていう話しただけだって」
「ホントにそれだけかよ……」
肩に手を乗せてまで。
宮木の言葉にじろりと睨むと、珍しく宮木がバツの悪そうな表情をして沢田に助けを求めた。
「まーまー高城。そう言ってるんだしこいつに何かする度胸もないってー」
それはそうかもしれないけど。
度胸はない癖に調子に乗りやすいからな。こいつは。
「でも、本気で本気なんだな。意外と」
「知るか」
沢田のにやりとした笑いは見ないふりをしてそのまま教室へと向かう速度を速めた。



