……なにを、やってるんだよあいつは。
二人してビシッと体が固まる音が聞こえた気がする。
俺は目の前の光景に。沢田はおそらく俺の心中を悟ってだろう。
宮木はというと、自販機のそばで女の子の肩に手を置いてへらへら笑いながら話をしているわけで。
その相手が豊海なわけで。
しかも豊海の顔がバカ見てえな赤い顔してるわけで。何宮木相手に優しくされただけでそんな顔してんだよばあか!
「おい」
言葉と同時に宮木のケツを蹴り上げた。
「何してんのお前。一人でお遣いできねえのか」
「ったー……蹴ることねえじゃん。お前の彼女見かけたから挨拶してただけだろー」
「挨拶に何分かかってんだよ。まだジュースも買ってねえじゃねえか。ふざけんな」
ケツを両手で押さえながら痛みをあらわにする宮木を睨み付けて文句を言えば「まあ、それはいろいろと」なんてまたふざけた言い訳を続けた。
聞いてやらねえけどな。
「で?豊海はなにしてんの?」
「……ジュース、です」
「なんで敬語なんだよ……」
目の前であっけにとられている豊海と千恵子に視線を移せば、豊海は俺の視線からすぐさま逃げてうつむいた。



