こんな風に話をすることがなかったら、こんなこと思わなかったのに。

何も感じるはずなかったのに。
こんな黒い体になることもなかったのに。


ひゅうひゅうと、喉から音を鳴らしながら呼吸を続けて今すぐ止まってしまいそうな呼吸を無理矢理し続けた。


頭も痛い。
吐き気もなおらない。
鼻血だって止まる気配がないし心臓は未だに私の体を支配して、響くと同時に私の体をこわしていくような気がする。


こんな風に身近に高城の存在を感じることがなければこんな苦しさも醜さも感じることはなかったのに。


いいなあと思ってるだけだった。
それだけでよかった。
その相手が自分だったら、なんて想像するだけでくらくらしてたけど、そんなの今に比べたらよっぽどマシだ。


気持ち悪い。
こんなにも気持ち悪いなんて。

悲しくて苦しい。

今まで見たいな幸せで死にそうっていう苦しさと全然違う。


こんなの嫌だ。
こんなに辛くて苦しくて悲しい思いなんかいやだ。この全てが気持ち悪い。


――こんな自分が気持ち悪い。

こんな気持ちでこのまま死んじゃうなんてことになったら死んでも死にきれない。


こんなの。
やめたい。


――なくしたい。何もかも。