致死量カカオ


俺だけに感じの悪い豊海に対して気に入らなかったのは事実だけど、その原因をはっきりと「好きだから」と切れながら言われるとは。

あんな告白、後にも先にもねえだろうな。


俺に告白してきた、付き合った女はみんな「好きだ」と言っていたけど結局どこか理解できなかったし、誰も彼もみんな同じような告白ばかりだ。


あんなにも、相手が俺に対して「好きだ」と言葉でも態度で示すなんて初めてだ。

あんな体質だから仕方ないのかもしれねえけど、だけど……。


あの告白は結構、キタ。
かもしれない。

だからなのか、さすがにその後のあいつの行動はげんなりするほどのものだったのに……もう二度とあんな真似したくないと思うのに。

あいつ自身に対して悪い印象がない。


――ああなるのは、俺が好きだからなんだろ?


そう思うと悪い気はしない。

豊海に感化されて俺もおかしくなったのかもしれねえ。


「なにーなんか思い当たることあるんじゃないー?」


いつの間にかにやけていたのか、裕子と宮木はさっき以上ににやりと、俺の言葉に期待してのぞき込む。


「……教えねえ」


お前らなんかに教えてなんかやんねえよ。

もったいねえ。