「お前本当に不憫な体だよなあ」
「うっさいアホ」
八つ当たりくらいしないと割に合わない。
一生愛する人としあわせになれないんだ。昭平と千恵子に養って貰わないと。
キャリアウーマンになってばりばり働く、ていうキャラでもないし。
「でも何で高城は告白受けたんだろうなあ」
昭平が首を傾げながらポケットからチョコレートを取り出した。
銀色の包み紙が窓から入ってくる光を反射させてキラキラと輝いて私の目に入る。
私が大好きなチョコレートだ。
「私が聞きたいよ」
あんな人が話したこともない私の告白に、あんな返事をするなんて思ってもなかった。
いや、でもマジでかっこよかった。あんなに間近で高城を見たのは初めてで、思い出すだけでほらちょっと視界が歪むくらい。
というか私の好みにドンピシャなんだよー。
長髪の男なんかと思ってたけど彼の長髪はいい。しかも理系だし頭もいい。
一見クールな印象も結構ポイント高いよね。
あんな人から……付き合おうか、なんて思い出してもぶっ倒れそうだ。
……やっぱり、からかわれたんじゃないだろうか。
そう思えばなんだかそんな気もしてきた。



