致死量カカオ


まあ、それはどうであれ……今の状況に手放しで「やっほー!」なんて喜べるなんてことはないんだけど。


でも私みたいな変な女じゃなければ、この状況はそれこそシンデレラストーリーだろう。

……なんか違うような気もするけどそのくらい信じられない幸運ってことで。


何においても凡人レベルの私が告白したらすぐさまオッケー!なんて言われるんだから。

普通ならそりゃ喜ぶよね。それこそ「死んでもイイ!」なんて叫ぶかも知れない。


死なないことを分かってるからそのくらい叫ぶよねー。


千恵子の笑顔に、何となく後ろめたいような気がして素直な気持ちで笑顔を返すことは出来なかった。


「――あれ?あーえっと!豊海ちゃん!」


突然の声に、隣に並んだ千恵子と共に肩をびくりとふるわせた。


「……はい?」


聞き覚えのない声に振り返れば、もう一度「はい?」と聞きたくなるような人物が私を見て面白い物を見つけたかのような笑みを向けている・


……名前は知らない。だけど知っている人。

高城の元彼女。

寝ぼけ眼できっと顔はだらーっとたるんでいる私とは全く違い元彼女のハリのある肌は太陽の光を反射してるんじゃないかと思う程眩しかった。


っていうか。
何で私の名前を知っているんですか?