致死量カカオ




バスから降りて目に差し込む太陽の光で目が痛む。


高城のシャツを抱きしめて寝たせいか……夢で高城に抱きしめられる夢を見て深夜に呼吸困難に陥った。

ということで寝不足!
ハイテンションにも慣れないくらいのテンション!


「豊海、おはよう。

体調どう?昨日昭平から聞いたけど」


私と路線の違うバスから降りてきた千恵子がバスの中から私の姿を見つけていたのか、すぐさま私の方に駆け寄ってきた。


「大丈夫じゃないけど大丈夫」

「……発言からすると大丈夫じゃなさそうだね……」


まあ簡単に言えば大丈夫じゃないと思います。

体調の悪さよりも今は寝不足の方が問題だけど。

昨日午前中ほぼ寝てたし、帰りだってずっと寝てたのに夜眠れなかっただけで何でこんなに眠いんだろう私。

私の睡眠欲底なし。
気を失っていたことが寝ていたことに含まれるのかどうかは知らないけど。


「でも、よかったね」

「え?」


何が?
そう聞こうと振り返ったとき、千恵子は嬉しそうな笑顔を私に向けていた。


「ずっと好きだったじゃない。

間にピザ屋の店員さんとか、駅で見かけた人とかいたけど。ずっと高城君の事は好きだったでしょ?」

「あ、あーうん……」


ずっと好きだった。それこそストーキングに精を出すくらいには。そしてはまらないように距離を取って間に格好いい人を見かけたら恋をしようとしていた。


千恵子にはバレバレだったってことですか……。