「なにその疑いの眼差し。俺が何か企んでるとでも?」
「だーって……企みがないなら私のことなんかどうでもいいとか?」
「どんなけ信用ないの俺。
じゃあ聞くけど高城から『もういいです付き合いません』とか言われたらはいそーですかってやめられるわけ?
豊海の一年間そんなので終われるの?告白して高城の気まぐれで付き合える状態になったのに?」
いや、気まぐれとか言わなくても良いでしょそこ。
さすがにちょっとは気にしてるんだから……!
でも……。
昭平が言っている意味は分かる。私バカだけど。
好きじゃないって言われたら好きじゃなくなる、そんな簡単に切り替えできるならそもそも恋なんかしてない。
惚れっぽいのは間違いないけど。
「……それで、振られたら?」
「振られないように頑張れば?何?今更振られるのが怖いわけ?」
「そうじゃないけどー」
そうじゃないけどそう言えば今更ってどういう意味だ。
いや、振られるのは嫌だけど……。しかもあんな風に微笑まれて余計に好きになった今振られたらちょっと立ち直れない。
振られることが怖い訳じゃない。
振られて良いと思ってたし、振られて当たり前っていう気持ちだってあったんだから。
だけど見つけてしまった。
ううん、抱いてしまった。
もしかして、なんていう甘い甘い味を知ってしまった。
知ってしまうと、欲してしまう。
ダメだと言われても、それはそれはとても中毒性があるんだもの。
もっと欲しい。もっと確実な物が。
だけど欲しくない欲しくない。
逃げたくなるから。



