そうよそもそも昭平と千恵子が私を売り飛ばすからー。一緒に帰るなんて冗談だと思っていたのに。
あんな風に一緒に帰るからあんな目に合ったんじゃないのー。もうお嫁に行けない。
「でも、いい死に土産出来たでしょ?」
「洒落にならないんですけど」
ぶっすーと大げさに頬を膨らますと、昭平は苦笑を漏らした。
「……何で今回は後押しするの?」
ベッドの上で体勢を整えてから躊躇いがちに口にして、落としていた視線を少しだけ上げた。
昭平の表情が見えるように。
真っ直ぐ見つめられない理由は分からないけれど……。こんなことを聞くと、困らせるんじゃないかと想う気持ちが少なからずあるのかな、と思う。
「別にこれと言って理由がある訳じゃないけど。
だけど、ちょっとは豊海も恋愛しても良いんじゃないかと思ったから……かな?」
「恋愛ならいつもしてるじゃん」
「豊海が一人でしてるのは恋愛じゃなくて、ただの恋だろ?もしくは妄想?」
ひどい……!
一人でだって恋愛してるのに……。じゃないと毎回こんなに苦しくならないのに。
「まあ、想像以上に失態見せびらかしてるみたいだけど」
見せびらかすってなんなの。
私の特技みたいに言わないでよ。どこでも吐けますーみたいな特技いらないわよ。



