「ふーん。名前は?」 「言わない」 「あ゙!?」 「教えたら店まで来るだろ?」 「やっぱ、かばってんじゃん!」 「かばってねー! マジでもう本気で謝るから許して!」 両手を合わせて、頭を下げる虎太を見ても許せなかった。浮気をしたら別れることが付き合い当初の約束事だった。 最近、レスだったのも浮気してたからなんだ。もう信用できない。 「帰る」 「真奈美(まなみ)ちゃん! 浮気相手は真奈美ちゃん」 あたしが帰ろうとすると、次々と白状していく虎太は必死な顔をしていた。