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床に落ちた箱を見て固まる虎太。どんな言い訳をするのか待っていたけど、いつまでも黙ったまま。



「これ、何?」


「……知らねー」


「は? あんたの部屋にあったのに知らないわけないでしょ!?」


「綾香(あやか)、落ち着け? とりあえず……これは本当に知らねー」



そう言って、あたしの両肩を掴んでくる虎太はどう見ても焦っている。



嘘つくならもう少しまともな嘘つけよ……