本当にそうなのか疑ってしまう。あの日、真奈美に電話をかけた時、真奈美は普通だった。 ラブホには誘われて、付き合うことを断られていたら遊ばれたと思ってキレるはず。 「この作文に嘘、偽りない?」 「ない」 「真奈美とは一回きり?」 「ああ」 それなら…… 「バイトに行くって電話しなくていいの?」 「マジで俺のバイト先に来るのかよ?」 真奈美に直接会って聞くしかないじゃん。 虎太がバイトに行かないのも、早くバイトを辞めたがってるのもまだ何か裏がありそう。