あの真奈美が?あたしと大和くんを助けるためにこんな真っ暗な嵐の中、一人で…… ガソリンの臭いがあたしの鼻を霞める。いつ爆発するか分からない車に虎太は臆することなく、唯一触れることができるあたしの手を強く掴んでずっと名前を呼び続けてくれていた。 「複雑だな。許せないと思った二人があたしを助けようとしてくれてる」 「それはお互い様だろ。綾香だって、大和から俺と真奈美ちゃんを助け出してくれたじゃん」