――――――――……‥‥ 「……か! 綾香!!」 無理やり覚醒させられるように脳まで響いてくる声。 あたしを呼んでいる、この声は――…… 重い瞼をゆっくりと開けると、びしょ濡れの虎太の姿があった。 「綾香! よかった。今、真奈美ちゃんが助けを呼んでるから。もうすぐだから頑張れ」 「……真奈美が?」 「土地勘があるのは真奈美ちゃんのほうだから。少し先を下ったところに公衆電話があったことを思い出してくれて今向かってる」