「くそっ! 開かねー! 綾香、引っ張り出すから動けないか!?」 「無理。足が挟まって動けない……。虎太、ガソリンに引火する前に逃げて」 「お前を置いて逃げられるか! 一緒に逃げるんだ」 割れた窓から伸びてくる手。あたしはその手を掴んでキスをした。 「ありがとう……。虎太、もう充分」