「おいで」 手を広げ、あたしを迎える大和くん。何をされるのか分からずドキドキしながら一歩ずつ近づいた。 そしてあたしの頬にソッと手をあてると、無表情で見つめられた。 心臓が壊れそうな程、ドクドクとうるさい。指先まで脈がうっているかのような感覚。怖い……怖い…… 「俺が怖い?」 ――ビクッ…… 反射的に体が震えた。洞察力のある大和くんがあたしの顔色で異変に気づかないわけがないのに。それでもここで怖いなんて言っちゃいけない。