悠長に語っている間にも虎太の顔色が悪くなっていく。あたしは二人に駆け寄ってマスターキーを大和くんに手渡した。



「ありがとう。ごめんね。薬でふらついてると思って油断した」



あたしからマスターキーを受け取ると、手際よく自分の腕に取り付けられた手錠の鍵を外した。それと同時に、虎太の首を締め付けていた鎖が緩み大きく咳き込んでまた床に倒れ込んだ。



そして再び虎太と真奈美の腕と足に手錠を取り付けた。



「興醒めだ。罰として今日は食事はなしだよ。餓死したくなかったらこれからは歯向かわないこと。ま、最終的には死んでもらうんだけどね」