真奈美は顔面を叩きつけて派手に転ぶ。手からはマスターキーが飛び出し、あたしの目の前に音を立てて転がってきた。 「綾香ちゃんは逃げないよ。俺達は相思相愛なんだから。鍵、取ってもらえるかな?」 「あんなに怯えた表情させておいてよく言えるな! 綾香、逃げろ! お前をこんなイカれた奴と残して俺は死ねねーよ」 虎太……虎太…… 手と足が震える。あたしはゆっくりとマスターキーを拾った。 ここから出て、鍵を閉めれば時間稼ぎになる。携帯で警察に電話をすればみんな助かる。