「……大和と、付き合うのか?」 「虎太には関係ないじゃん。これからは今回みたいなことにならないように、女を見る目、きちんと磨きなよ」 虎太を助けるための条件で大和くんとデートの約束をしたなんて知られたくなくて、わざと冷たく突き放した。 「パーキングまで少し歩くけどいい?」 「うん」 あたしは大和くんと二人で歩き出した。後ろには、ずっと立ち尽くしたままの虎太。 切なさと罪悪感。 いずれ、消える。 こんな気持ち、きっと…… 第9話:終わり