「新しい彼女ができたら、今度は絶対に浮気しちゃダメだよ。幸せになってね」 「……うん、綾香も……幸せに」 あたし達はきちんと分かっている。まだお互いのこと好きだってこと。それでも、もう後には戻れない。 「じゃーね」 「気をつけてな」 一度も振り返らず、あたしは前だけを見て歩いた。