「わり。飲み物、ウーロン茶でよかった?」 「いいよ。ありがとう」 手を再び繋がれて、よく昔二人で行っていたラブホに入った。部屋の鍵を締める虎太。あたしは入り口に立ち尽くしたまま一歩も動けなくて…… 「綾香?」 「……ここまで来て言うのもおかしいけど……これ、命令じゃないよ? 強制じゃないから……っ」 左手首と顎を掴まれ、壁に押し付けられたと思ったら唇を強引に塞がれた。