ホントは……
もう少しシュウさんと話がしたかったけど。
ここで帰らなかったら終電がなくなっちゃうから。
「あっ、そうだ。俺さ、ケイちゃんのアドレスとかアヤから聞いてもいい?」
「え?あっ、はい」
「じゃあ後でアヤから聞いてメールする。ってか、していい?」
少しだけ顔を赤らめるシュウさんに思わず微笑んでしまった。
その顔は絶対に真っ赤なはずだけど……
それでもね、すごく嬉しい一言だったから。
無言で頷く私に、シュウさんは手を振って同僚の元へ歩いて行く。
私は他の同僚達に帰る事を伝えて家路についた。
シュウさんの事を考えながら……

