「ケイ。今日は、夕方に親戚が来るって言ってたよね」 「うん」 「じゃあ、そろそろ用意しよっか」 「うん」 抱きしめてくれていた腕がそっと離れる。 それが寂しいと感じた。 体を起こしたシュウさんの顔が近づいてきて。 まだ横になったままの私に覆いかぶさる。 「……っん」 チュッと重ねられた唇。 それが気持ち良くて。 嬉しくて。 ……どこか切なくて。 抱きつきたい衝動をこらえる。 「離したくなくなる」 耳元で囁かれる声にドキンと高鳴る胸。 もう一度唇が重ねられた後、ギシッとベッドが軋んだ。