2時間半の飲み会が終わり、会計の後アヤ先輩に肩を叩かれた。
「ケイちゃん、楽しかった?」
「はいっ!」
「飲んでた?シュウに絡まれなかった?」
「あはは。大丈夫です」
少しアルコールの入ったアヤ先輩は、いつもより少し声が大きくて。
そんな彼女の頭をコツンと軽くたたくシュウさん。
「飲み過ぎ」
「うっさいなぁ」
そんな気さくなやり取りに思わず微笑んでしまう。
――――羨ましいなぁ
それが本音。
「ケイちゃんはこの後どうする?」
「あっ、時間……帰ります」
時計はすでに22時を過ぎている。
自宅はここから電車で40分。
そこから歩いて15分。

