「ケイちゃんから言われて、俺嬉しかった」
「そう……なんだ」
抱けるから?
体だけ?
どんどん考えが卑屈になって。
そんな自分がイヤだ。
どうしたらシュウさんの気持ちが私に向くのかばかり考えていた。
そして自分なりに出した結論がこれ。
後悔する。
しない。
する。
しない。
ずっと迷ってた。
ここに来るまで。
来てからも。
そして今も……
「あっ、向こうの部屋にさ、前ケイちゃんがみたいって言ってた本があるんだけど」
「ホント?見せて……もらっていい?」
「うん。じゃあ向こう行こうか」
――――シュウさんからのサイン

