「綺麗に片付いてるんだね」


「やっ、クローゼットとかは開けないで欲しいかな」


「そうなの?」


「うん。今、全部放り込んだから」



頬をポリポリかくシュウさんはいつも見ている雰囲気と少し違って。


その姿は大人って言うより、少し幼く見える。



それがなんだかホッとする。



「何飲む?ってお茶かコーヒーぐらいしかないんだけど」


「じゃあお茶を」


「待ってて」



ダイニングテーブルの下に鞄を置いて椅子に腰かける。


シュウさんはシンクの横にある冷蔵庫から取り出したお茶をマグカップに注いでくれていて。


そのカップは見覚えのあるもの。